最終更新日 令和3年1月4日
関西森田の会 報告書
Vol.10 2014.12.5
【関西森田の会概要】
目的
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関西圏での森田療法家の育成と親睦
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関西圏での森田療法に関する勉強会、セミナー、イベント等の開催及び紹介
(森田療法の研究と実践ノウハウの共有、高度化)
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関西圏での森田療法のコア施設づくり
対象者
森田療法に興味がある全ての方
運営
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年会費:なし
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活動費:実費
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代表:仲野 實(ナカノ*花クリニック)
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事務局:ナカノ*花クリニック(TEL:072-234-0879)矢野
【赤井さん送別会の報告】
去る11月22日(土)にメンタルヘルス岡本記念財団の事務局長である赤井正則さんの送別会を、梅田の本陣という店で行いました。
赤井さんにはこの間、関西森田の会の講習会や例会に、岡本記念財団事務局の会議室を使用させていただく便宜を図って頂く等非常にお世話になりました。来年2月いっぱいで財団を定年退職され、楽天「みのりの里」へ行くことになりました。13名の会員が集まり、皆で別れを惜しみました。とてもフランクなお人柄で、関西森田の会の基盤づくりに協力していただきました。ここに改めて皆様とともに感謝の気持ちを表したいと思います。
梅田地下街でお別れした後も、喫茶ミツヤで9人で時間いっぱい話をしました。「ボクシングでは力を抜く」話とか、「宇宙に通じる」話とか・・・
関西森田の会は、集まれば話が盛り上がる楽しい回です。赤井さん、本当にありがとうございました。
☆第11回 関西森田の会講習会
テーマ:「ホリスティック(全体的)教育と森田」
担当: 桑田 省吾(神戸市立本山南小学校教諭)
日時:平成27年1月31日(土)16:00~18:00
場所:岡本記念財団事務局会議室
桑田先生は神戸市の小学校で教師をされています。御自身が吃音であったこともあり、発音の問題、言葉の問題、身体の問題、コミュニケーションの問題に関心を持ち、“どもる”ということは単にことば・構音の症状だけではない、吃症状だけにとらわれていてはだめだと気づかれます。そして、とらわれることによって注意と感覚の悪循環が起こり、そこから抜け出ることの模索が始まります。
そして、竹内敏晴の『体をひらくことで、声をひらく』に出会い、森田正馬の『症状へのとらわれに向けられていたエネルギーを、本来の生の実現に方向転換させる道』を知り、『とらわれ、はからいを止める』『気持ちはどうであれ、すべきことに自分を投げ出してみるしかない』ということで「行動」を開始されました。そして、ここは議論すべきことですが、<森田>は単なる「療法」としてだけではなく、広い意味での「教育」でありさらには「道」でもあると桑田さんは言われます。
また、竹内敏晴の『主体は意識ではなく体なのだ(メルロ・ポンティ)』から、
「からだ」とはまず「わたし」のことである。「わたし」は「からだ」として他者に向いあって立つ。そして「からだ(私)」が相手に働きかける。さらには「からだ」は「空だ!」であって、カラッポになってはじめてわたしは他者へと開かれる。存在(身体)より行動(からだ)だ。
「行動」を通じて生まれ持った力を生かす。生まれ持った心のままで「行動」すればよい。「空だ!」で行動すればよい。これがボサツ行(仏道)である。ここから桑田さんの仏道修行が始まります。①意を抜く ②からだに任せる ③受動的注意深さ そして森羅万象すべてが真理を語っている(事実唯真?)。宇宙とつながり生かされている自分。再び(原点にもどって)小学校の一教師として問い学ぶ場、つどい出会う場で「ぼおーと」全体と繋がる。どうもこれがホリスティック(全体的)教育らしい。これは私、仲野のとりあえずの不確実な理解であって、正確には桑田先生の1月31日のお話で確認し議論して詰めていきましょう。それではよいお年を。
(文責 仲野)
第11回 関西森田の会例会(親睦会)
日時:講習会終了後
場所:岡本記念財団事務局会議室
会費:1000円程