最終更新日 令和3年1月4日
関西森田の会 報告書
Vol.6 2014.2.1
【関西森田の会概要】
目的
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関西圏での森田療法家の育成と親睦
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関西圏での森田療法に関する勉強会、セミナー、イベント等の開催及び紹介
(森田療法の研究と実践ノウハウの共有、高度化)
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関西圏での森田療法のコア施設づくり
対象者
森田療法に興味がある全ての方
運営
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年会費:なし
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活動費:実費
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代表:仲野 實(ナカノ*花クリニック)
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事務局:ナカノ*花クリニック(TEL:072-234-0879)矢野
☆第7回 関西森田の会講習会
テーマ:「アレキシソミア(失体感症)と心身症」
担当:橋爪 誠(橋詰医院院長)
日時:2月22日(土)16:30~18:00
場所:岡本記念財団事務局会議室
アレキシソミア、聞きなれない言葉ですが、からだ(soma)の状態が読めない(alexia:失読症)ことです。からだのことを極端に気にしてしまう心気症に対して、自分のからだの状態に対する気付きが低下することをalexi-somia(失体感症)といい、例えば、気管支喘息で実際に気道の狭窄がありながら、それに対する感覚が乏しいために受診が遅れたり、吐血がありながらそれに対する切迫感がなくて受診が遅れたりすることです。内科医として開業されている橋爪先生から、からだの視点から、心身症を解読していただきます。
この間、関西森田の会では、“森田における身体とは?”という形で講習会を続けていますが、「からだ somia が読めない alexia (alexi-somia)」というとても面白いお話が聞けるかと思っています。
なお当日、橋爪先生は他での講義を済ませてから来られますので、いつもより30分遅れの午後4時30分スタートになります。皆さんの参加をお待ちしております。
☆第7回 関西森田の会例会(親睦会)
日時:2月22日(土)講習会終了後
場所:岡本記念財団事務局会議室
会費:1000円程
【10月26日(土)関西森田の会第5回講習会の報告】
京都大学大学院でフィールド医学という研究分野で研究されている、今井 必生先生に「身体接触と精神障害者の不安」というテーマで、1960年代にスウェーデンの看護師によって開発されたタクティールマッサージ――今回は背中を両手で柔らかく撫で下ろすという手法――を行って、患者さんたちの不安を軽減したという話を聞きました。症例数が少ないので声を大にしては言えないが、タクティールマッサージによって慢性期統合失調症の患者さんの不安を減少させ、同時に治療者に対する対人距離を増加させて、治療者に対する良好な感情(ラポール)を生み出すという話でした。
いろいろ議論はありましたが、この技法を直接医療現場に持ち込むことには無理がある、別枠での場面設定が必要だろうという話になり、例えば森田の札幌グループ(大通公園メンタルクリニック)が入居している昭和ビルの中に、確かリラクゼーションマッサージの看板を掛けて、一般のお客さんを相手にしたお店があったが、(“えぞネット”としてつながっている)あのような形での取り入れ方がいいのではないかという話になりました。
(文責 仲野)